土地持ち資産家の悩み
日本では資産家の所有資産の70〜80%が「不動産」といわれています。弊社がご相談を受けるお客様の多くも、財産の大半が不動産である「土地持ち資産家」と呼ばれる方々です。
一方、預貯金や有価証券、生命保険などが財産の大半を占めるお客様は、相続対策が必要であっても、「ほとんどが現金あるいは現金に近い財産のため、相続税の納税資金をどうやって確保するか?」に関してあまり不安をもたれていないようです。
弊社が「土地持ち資産家」の方々の財産全体を精査していると、以下の3点がいつも問題になります。
- 納税資金の問題
- 不動産活用(土地の評価と不動産収入のアンバランス)
- 不動産に関する思い入れ
中でもご相談を受けるにあたり必ずぶち当たる問題が、3.「不動産に関する思い入れ」です。
不動産に対する思い入れと相続対策のジレンマをどう解決するか
3.の相続対策のポイントは、財産全体から「評価の引き下げ」と「収入のアップ」のバランスを判断することです。そのための資産の売却・買換え・組換えなどが、一つの手法として考えられます。
ところが、提案初期の段階で8割以上のお客様から「ご先祖から預った土地を処分したり、手放すわけにはいかない」というお言葉をお聞きします。お客様のお立場として至極当然の話をされていますし、我々も「お客様の言葉(思い)」を無視して対策を進めることもできません。
その結果、対策の変更あるいは対策自身の足踏み状態が続いてしまいます。いわば“不動産に対する思い入れ”と“推進しなければならない対策”のジレンマに陥ってしまうわけです。
このジレンマに陥った時に、私はお客様に以下のようにお話致します。
「相続対策が必要な時に何もしなければ、結果的にいくらかの財産を手放すことになります。なぜなら相続税の納税資金が必要だからです。まして大半の財産が不動産の場合、ご先祖から受け継いだ不動産を売却あるいは物納で納税することになります。これでは生前、一生懸命守ってこられた意味が薄れてしまうことにはならないでしょうか?
それならば今のうちに必要最小限の範囲で不動産の売却・組換え・買換えという手法を使って引下げと収入アップを実現し、できる限り多くの不動産を次の代に受け継いで頂く方がよいのではないでしょうか?」
土地持ち資産家といわれるような財産構成の場合、第1回目のレポートでご紹介した贈与を活用するなどして1日でも早い時期からの対策をぜひご検討ください。
平成16年6月9日 船井財産コンサルタンツ京都 堀田

