株式会社船井財産コンサルタンツ京都

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贈与について考える [2] 贈与税の配偶者控除

最近、相続対策を講じられない資産家の方が、多くなっているような印象を受けます。背景には、核家族化が進み誰に財産を任せばよいかが決まらない事情があると思います。

金融資産は場所を選びません。一方、不動産はどうしても管理が必要です。地元または近隣にお住まいの方でなければ、管理しがたいというのが現状です。

その様な家族関係の中での遺産分割を考えなければならない場合でも、残された配偶者の方の住居と生活資金については、それを確保するという観点から他の検討事項とは切り離して考える事が可能ではないでしょうか?

ご子息と同居していて老後の心配(住居や生活資金など)が無い場合や、ご自身が生活するための住居や十分な金融資産をお持ちの場合を除き、まず確保しておく必要があります。

贈与税の配偶者控除

そこで、上記の点の解決策の1つとして「贈与税の配偶者控除」という特例があります。

この特例は下記の適用要件,手続き等をすべてクリアーしている「居住用財産等」の贈与に限られますが、これを行う場合は通常の基礎控除110万円に加えて、別枠で最高2000万円まで控除を利用することができる制度です。
式で言うと、

贈与税の式

となります。

この制度を利用した場合、通常の贈与であれば「相続発生前3年以内の贈与」については、「生前贈与加算」(次回以降のシリーズで詳しくご説明します)という制度があります。

これは相続開始前3年以内の期間に贈与した財産を、相続財産に加算し再計算するという手続きで、相続対策としての効果がかなり薄れてしまうことになります。

しかしこの「贈与税の配偶者控除」により贈与した居住用財産についてはこの適用から外れ、相続開始前の期間に関係なく贈与した時点で配偶者へ移転し、相続財産の減少を図ることができます。(ただし、登録免許税,不動産取得税はかかります。お間違いなく)

この制度は、適用条件,対象財産の要件,必要な手続きをクリアーすれば利用可能です。ぜひ1度ご検討とされてみてはいかがでしょうか?

「配偶者控除」の適用条件

  • 婚姻期間が20年以上にわたる配偶者間の贈与であること
  • 贈与された財産が、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭であること
  • 贈与された年の翌年3月15日までに、その居住用不動産に居住し、かつ、その後も引続き居住する見込みであること
  • 同じ配偶者から過去にこの特例を受けていないこと
  • 必要書類を添付して贈与税の申告をすること

対象となる居住用不動産の範囲

  • 贈与を受けた夫または妻が居住するための国内にある家屋又はその家屋の敷地であること
  • 居住用家屋の敷地だけを贈与する場合
    • 夫又は妻が居住用家屋を所有していること
    • 夫又は妻と同居する親族が居住用家屋を所有していること

「配偶者控除」を受けるための手続き

この特例を受ける場合には、税額の有無にかかわらず贈与を受けた翌年の3月15日までに、必ず住所地の所轄税務署に下記の添付書類とともに申告する必要があります。

  • 贈与を受けた日から10日を経過した日以降に作成した戸籍謄本又は抄本
  • 贈与を受けた日から10日を経過した日以降に作成した戸籍の附票の写し
  • 居住用不動産の登記簿謄本又は抄本
  • その居住用不動産に住んだ以降に作成された住民票の写し。ただし、戸籍の附票の写しに記載されている住所が居住用不動産の所在場所である場合には添付不要。新築の場合は請負契約書など。

次回は、「相続時精算課税制度」です。

*税金の詳細は当社のグループ会社(税理士等の専門家がおります)、または税理士等の専門家にお尋ねください。

平成18年4月25日 船井財産コンサルタンツ京都 堀田


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