株式会社船井財産コンサルタンツ京都

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どうなる事業承継?

みなさんは、6月12日の日経新聞の1面をご覧になりましたでしょうか?

中小企業の事業承継について、自民党が相続税の軽減措置を検討しているようで、記事では、自社株式の評価減にふれています。

現行制度では経営者が後継者に相続する場合、特定の事業用地などであれば相続税の評価額から八〇%減額した課税価格となるが、非上場の同族会社株は減額幅が原則一〇%にすぎない。

自民党は後継者の税負担軽減には株にも同規模の減額措置が必要だと判断。相続税の課税価格を八〇%以上低くできるようにする方針だ。事業とは関係のない財産管理会社や投資目的会社の株式は除く。

『日本経済新聞 2007年6月12日付』

要約しますと、「自社株(=非上場の同族会社株)の評価減も小規模宅地と同規模にする措置が必要であり、減額幅原則10%から80%以上低く設定できるようにする」という内容です。2008年度からの実施をめざし、自民党は法案を提出(議員立法)するかまえです。

本当にこの制度が実現するのかどうかは、現時点では全くわかりません。もし新法が制定されれば、非上場の同族会社にとって画期的な制度になることは間違いありません。中小企業の経営者を悩ませてきた、「流通性・換金性のない同族会社の自社株式」をスムーズに相続させる最良の方法になってくると考えられます。

自社株の評価がもたらす相続の影響

日本の基盤を支える中小企業のなかには、優良企業が数多く存在します。それらは好調な業績を維持し、内部留保も十分です。

ところが、それらの企業が、業績を向上させ、内部留保を厚くすればするほど、相続時に自社株式の評価が高くなってしまいます。結果、相続財産全体の評価を大きく引き上げ、多額の相続税を申告しなければなりません。

そして、相続税を納税するために、他の財産を処分しなければならない状況が数多く見受けらます。

これらの事態は、「事業承継」を、スムーズにおこないたいと願う経営者の頭を長年悩ませてきました。悩まれる姿を間近で見てきた財産コンサルタントとしては、状況を打開する新法をぜひとも成立させていただきたいと思います。

他方、新法の制度運用に関して具体的な内容は語られていません。

  • 本当に80%カットになるのか?
  • 小規模宅地評価減との併用は可能なのか?
  • 他の財産評価等にそのしわ寄せはいかないのか?

などなど.....。まだまだ不透明な部分も多く、今後注視する必要がありそうです。

そもそも後継者がいない

ところで、「中小企業の事業承継」の問題点として、もう1つ大きなファクターがあります。

それは、そもそも後継者がいないという点です。制度が変わることは大いに歓迎しますが、同時にこの点の解決も進めて行く必要があるのではないでしょうか?

最近はM&Aという選択肢があるとはいえ、すべての企業が対象になる訳ではありません。例えば、優秀な役員や従業員に事業を承継できる法整備(個人保証や担保提供、株価の評価等)なども、検討していただきたいところです。

近年、中小企業では事業承継を先送しているという統計も出ています。しかしながら事業承継は、思い立ってすぐに実行できるものではありません。しっかりとした計画と、時間をかけて、ようやく事業を承継できるのです。

制度の改正を睨みながら、早め早めの対応が必要ではないでしょうか?

平成19年6月28日 船井財産コンサルタンツ京都 堀田


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