平成19年度路線価発表
8月1日、平成19年度路線価が発表されました(参照:国税庁「平成19年分の路線価等について」)。今年は参議院選挙(7月29日投票)の影響でしょうか、路線価をとりあげる記事や報道が少ない印象を受けました。みなさんは、どのように思われましたか?
平成19年度路線価は、大方の予想どおりの結果でした。京都の不動産市場では、「路線価の傾向」と「不動産売買価格」の関係について少々注意を払わなければなりません。
「大都市上昇 地方下落」傾向は解消されず
公開された路線価の傾向
- 全国平均8.6%増加
- 近年の景気上向きを背景に大都市圏は顕著な上昇傾向
- その影響が地方都市へも波及し、19年度、地方都市圏の評価基準額の平均値が横ばいに
大都市圏中心部の上昇率
- 大阪御堂筋 40.3%
- 横浜駅西口バスターミナル前通り 35.9%
- 名古屋名駅通り 33.9%
対照的に、地方圏は札幌・仙台・福岡など一部の中心都市が大きく上昇した結果、平均で横ばいを確保したにすぎません。全体の下落率は縮小傾向にはあるものの、いまだに下がり続けています。
景気拡大状況へ突入しているにもかかわらず、「大都市上昇、地方下落」傾向がなかなか解消されない----------こういった現状をみなさまはどの様に考えられるでしょうか?
京都の路線価
- 京都府全体では7%の上昇
- 京都市中心部(特に下京・中京区は30%弱の上昇)が2桁の上昇を確保
- その影響が周辺部に波及
全国と同じような傾向です。一方、北部地域の下落率が7〜9%と下がり続けています。[京都市中心部および周辺部]対[北部地域]の格差が鮮明になっています。京都府のなかで、大都市と地方都市の路線価の縮図が垣間見られるようです。
船井レポートでも毎年この時期に路線価を取り上げています。路線価のリポートはめまぐるしく変わりません。毎年、積み重ねるように同じです。過去の推移を考慮しますと、路線価ベースでは、今後も「大都市圏と地方圏」「京都市中心部・周辺部と北部地域」の格差拡大は当面続く気配です。
京都は「路線価上昇」=「高値で売れる」とはかぎらない
路線価の上昇が実際の取引価格に反映されているかというと、そうとはいえません。京都市が9月1日に施行する「新景観法」の影響から、不動産は停滞気味です。収益性の低下が懸念されているからです。
「新景観法」が施行されますと、今までと同じ建物は建てられません。厳しい基準の地域では、土地の面積は変わらないまま、施工前の建物より半分になるかもしれません。
つまり、従来の価格で土地を購入することは無理に等しいわけです。極端に言えば、「土地の仕入値が以前の半分」ということです。
景気が上向き、土地の価格が上がり、土地が流動化する点は歓迎すべきです。ただ、1月1日現在の評価額である路線価が7ヶ月後の8月1日に発表されるのは、現場の我々の感覚と大きなタイムラグがあり、かつ、今年は「新景観法」という新たなファクターが加わり、不動産市況は混迷しています。そういう状況から今後の動きは、しばらく模様眺めになってしまいそうです。
お付き合いしている企業さまとの話からも、
- 「土地の値上がり」要素より、新しい環境で不動産をどう動かしていくのか?
- 金融機関の対応は?
といったテーマが伺えます。
これから不動産の売却などをご検討されている方は、必ずしも「路線価上昇」=「高値で売れる」と言う事では無いことをご認識いただく必要があります。
平成19年8月30日 船井財産コンサルタンツ京都 堀田
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