不動産の高齢化
日本はものすごいスピードで高齢化が進んでいます。そして多くの高齢者の方が自身の不動産を所有しています。お元気でしっかりとご自身の不動産を管理しておられば問題のない話ではあるのですが.....。
先日ご相談を受けた、高齢者の方が所有していらっしゃる不動産のケースをご紹介します。
その方は毎日、畑仕事も精力的にこなされていました。そんな矢先、ご主人様の行動が急におかしくなり、病院で検査を受けられました。結果は、「軽い認知症」とのことでした。今も少しずつ病状が進行しているようですが、家族に見守られて毎日を過ごされています。
思いもよらぬ事態が
ここで、思いもよらない問題がおこったのです。
このご主人様は、かなりの資産家です。そこへ、現在所有されている不動産の中から1物件を譲って欲しいという話が持ち上がりました。依頼主はご近所の会社で、理由は事業拡大のためです。ご家族も
- 遊休地であった
- かなりの好条件の提示をいただいている
ということもあり売却しようという話になりました。ところが.....。
今の状態では、売却することができなかったのです。
そうです、ご主人様(名義人)が認知症の診断を受けられたため、本人の意思確認が法的にできないのです。名義人の判断能力が不十分であると客観的に判断されますと、不動産売買等は一切できません。
そこで、現在「成年後見人」の選任を家庭裁判所に申し立てていらっしゃいます。手続きが完了するまで4ヶ月という時間が必要とのことでした。
*「成年後見人制度」については法務省のサイトをご確認ください
もし売買が緊急を要していたら.....
幸いにも今回のケースは、時間的に逼迫している状況ではなかったため、購入希望の会社も手続きが終わるまで待っていただけて、事なきを得ました。
もし、この売買が緊急を要するものであったら・・・・
と考えますと笑っていられなかったのではないでしょうか。
名義人の判断能力が不十分と客観的に判断されたら、
- 「緊急を要する財産の処分」
- 「遺言書の作成」
- 「事業の承継」etc、
すべての事が滞ってしまいます。
日本は今、世界でも類を見ない高齢化社会になってきています。
「できるかぎり早く専門家に相談し、必要な対策を打ってください」 ----- それが我々から皆さんへのアドバイスです。それが、皆さんの大切な財産を守る唯一の方法ではないでしょうか?
平成20年02月12日 船井財産コンサルタンツ京都 財産コンサルタント 安藤 栄晃

