「ペイオフ」解禁 皆さんの反応は?
4月1日先送りになっていた「ペイオフ」が全面解禁になりました。2月のコラムでもこの件について少し触れましたが、解禁前後の回りを見渡しても重大事項にもかかわらず、あまり関心がないかのような雰囲気を感じています。これは私だけでしょうか?
と言いますのも、先日、あるマンション管理組合様から「ペイオフ」の説明会開催の依頼があり、3月のある日曜日の午前中をつかって、講師をさせていただきました。事前に管理組合様の収支報告書に目を通して、想定しうる質問も予想したうえで、回答や対策を自分なりに準備して本番を迎えました。
当日、会場へ入り理事長様ともお話をし、約1時間にわたって説明会を開催しました。ところが、参加者が全世帯数の10分の1にも満たないという状況に直面して、非常に驚きました。確かに、休日の午前中という影響も否定できませんが、「管理組合の財産保全」に対する住民の方々の関心が非常に低く、“理事会任せ”が現実のところでした。
実際、これといった決定的な対処法が見当たらない現状ではありますが、万が一、管理組合の資産がペイオフの対象になってしまえば、修繕積立金の大部分は保護されず切捨てられてしまいます。そうなりますと、マンションの修繕計画は根本から崩れてしまい、大規模修繕の際、新たな負担を強いられる可能性があるわけです。
やはり自分自身のリスク回避の観点からも、積極的に関わっていくほうが得策ではないかと思います。
おそらく管理組合の理事会役員の方々は、単なるペイオフ対策の話だけを望まれたわけではなく、「厳しい経済事情のもと、安心安全に修繕積立金の管理・保全をするにはどうすればよいか?」と考えられたうえで、管理会社を仲介して、私たちにそのヒントを求められたのではないかと思います。
説明会の終了後、帰り際に管理会社の方から「説明会を開催するだけでも関心があるほうなんです」とのお話をうかがいました。
「財産保全」と「全額保護」の違いを考える
私自身は、財産コンサルタントという職業柄、資産運用や財産保全の動きや情報にいつもアンテナをはっています。しかしながら、仮に、他の職業に就いてマンションに住んでいたなら、今回のような説明会に参加していただろうか、という問いに対して、「絶対に参加している」と言い切れる自信はありません。マンション住民の方々と同じ状況でしたら、同じ行動をとったかもしれません。
住民の皆さんも決して無関心ではないはずですが、今回の説明会の状況をみる限りでは、関心の低さに私自身怖さを感じました。
「決済性預金」といわれる、いわばペイオフの抜け道のような商品が販売され、「全額保護」の条件が付帯したため、とりたてて慌てる必要がなくなってしまい、危急存亡の感がなくなってしまったのかもしれません。しかし、「財産保全」を熟考すると、もっと自分自身の資産に関心を持つ必要があるのではないでしょうか?
「ペイオフ」は、いつ起こるかわかりません。財産の多少に関わらず、自分の資産を守る抜本的な方策(例えば金融機関の分散・投資信託の活用など)は必ず立てておきましょう。

平成17年5月11日 船井財産コンサルタンツ京都 堀田

